米海兵隊岩国航空基地 -- 10月2日と6日、岩国市の中山湖でカヤック親善レースが開催され、岩国基地から3名の海兵隊員が参加した。また、6日には第66回国民体育大会、カヌー競技も行われた。
山口県では10月1日から11日まで第66回国民体育大会が行われており、中山湖ではそのカヌー競技が行われる。このカヤック親善レースはそれを記念して行われた。
岩国基地から参加したのは、海兵第12航空補給中隊(MALS-12)のピーター・ベルジェンツ大尉とウィリアム・ベウック准尉、海兵第12飛行大隊(MAG-12)のアンドレア・リデイ兵長。
「岩国市には海兵隊基地があるので、海兵隊員の皆さんの参加は岩国での国体競技大会を特別なものにしてくれます。」と話すのは、岩国市国体推進室のタケハラ・ナオミさん。「海兵隊員の皆さんは中山湖に来る機会はほとんどないと思います。(この大会に参加することは、)両方にとって利益があります。地元の皆さんにとっては海兵隊員の皆さんが参加してくれることは励みになりますし、隊員の皆さんも岩国市内で楽しむことができます。」
中山湖は岩国基地から約50マイル(約80キロ)南西に位置する湖。岩国市は市報などで、国際レベルの試合となる国体カヌー競技が中山湖で開催されることを広報した。また、岩国市はカヤック親善レースの参加者も募集し、岩国基地にも隊員の参加を要請した。
タケハラさんは、「このようなイベントに参加することによって、地域の人々と交流ができ、コミュニティの利益のためには全員が一丸となる必要があることを体験できます。」と話す。
10月2日、中山湖に集合した参加者は、コース確認やカヤックの練習をしてから試合に臨んだ。地元からは約20名の参加があり、下は12歳から上は60歳まで、様々な選手が参加した。
「(この大会のおかげで、)人々が交流し、友達をつくったり、協力しあうことができた。」とベウック准尉。「地元の皆さんも海兵隊がどのようなものか、また海兵隊員ができることは何かを知ってくれたと思う。」
ベウック准尉は、「同じコミュニティを分かち合っているので、地域レベルでの交流は大切だ。また、経済や政策の面で相互依存しているので、国際レベルでの交流も大切だ。」と話す。
「その交流の大きな部分を占めるのが、人々と知り合ったり、異文化を学んだりすることだ。」とベウック准尉。「他の文化を知れば知るほど、違いや類似性を理解できるし彼らに対して感謝もできる。」
このカヤック親善レースに参加した隊員の中には、この日が始めてのカヤック体験だった人もいた。リデイ兵長もカヤックは始めてだったが、大会を楽しんだと話す。リデイ兵長は岩国基地に着任してからまだ2ヶ月。この大会を通じて新しい文化や体験に出会えたと話す。
「(日本人は)自分たちと少し違うけど、その違いはいいこと。」とリデイ兵長。「日本人選手は常に楽しそうにしていた。いつも何かのことで笑っているか、笑顔を見せていた。」
国民体育大会は毎年異なる都道府県で開催されており、今回の第66回山口国体は山口県で行われる国体としては2回目。およそ22,000人の選手が参加する。山口県内の16の自治体で、テニス、ホッケー、フェンシングなど37の競技が行われる。
この山口国体を記念して11日まで、夜8時から錦帯橋では花火が打ち上げられる。なお、錦帯橋近くの河原では10月8日に文化プログラムが開催される予定で、鉄砲隊実演や和太鼓演奏などが行われる。
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10月2日、岩国市、中山湖でカヤック親善レースが行われ、試合前に湖で練習する地元の参加者たち。この親善試合は10月1日から11日まで行われる第66回山口県国民体育大会を記念して行われたもので、国体カヌー競技は10月9日から中山湖で行われた。岩国基地からも3名の隊員が参加し、この日初めてカヤックを体験する隊員もいた。国民体育大会は毎年、異なる都道府県で行われており、山口県で行われるのは2回目。
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10月2日、岩国市、中山湖で行われたカヤック親善レースで試合前にカヤックを点検するウィリアム・ベウック准尉。参加選手たちは6日にも開催される大きなカヤック大会に備えて、この日はその腕前を試した。
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10月2日、岩国市、中山湖で行われたカヤック親善レースでゴール手前でスパートをかけるピーター・ベルジェンツ大尉と、それを追う日本人選手。岩国市は市報などで、このカヤック親善レースの参加者を募集し、国際レベルの試合となる国体カヌー競技を広報した。