米海兵隊岩国航空基地 -- 3月7日から18日の予定で実施される『米軍再編にかかわる小松航空訓練移転』訓練に参加するため、海兵第314戦闘攻撃中隊(VMFA-314)、海兵第12航空補給中隊(MALS-12)、海兵第12飛行大隊(MAG-12)が岩国基地から小松航空基地へ到着した。
別名「ブラックナイト」として知られるVMFA-314は、航空自衛隊との訓練で、異なる航空戦闘訓練と二国間戦術任務訓練において先導的な役割を担った。この訓練は、VMFA-314の空対空任務における即応性を増加させ、飛行中の先導能力を上げるだけでなく、航空自衛隊との統合相互運用性や戦域における安全保障協力を支援している。
「航空自衛隊小松航空基地で自衛隊員の皆さんと一緒に航空訓練に参加できることに、大変気分が高揚しています。」と話すのは、VMFA-314司令のグレゴリー・マグワイヤ中佐。「このプログラムに参加することで、我々は部隊の航空機を様々な訓練場所へ移送できるだけでなく、運用即応性を維持できます。」
2007年から始まったATRプログラムは米軍再編に関わる訓練移転を受けて実施されており、その目的は自衛隊と米軍の運用即応性を増加させ、二国間の相互運用性を拡張し、周辺地域の騒音被害を減らすため。
これらの目標を達成するため、三沢航空基地、米海兵隊岩国航空基地、嘉手納航空基地で実施されていた米軍ジェット戦闘機による訓練を本州にある6つの航空自衛隊基地に分散させている。訓練場所を築城航空基地、新田原航空基地、百里航空基地、千歳航空基地、三沢航空基地、そして小松航空基地と順番に変更していくことで、米軍はホスト国との同盟を維持しながら、必要な訓練目的を達成し続けることができる。
「米軍パイロットとして、自衛隊パイロットとは多くの共通点があるので、すぐに絆を感じることができます。」と話すのは、VMFA-314、オペレーションズ担当官のジェイムス・ベラール少佐。「この絆のおかげで言葉の壁もあまり感じなくなるので、自衛隊員との関係を強く育むことができます。我々にとって最大の課題は不慣れな飛行場での運用ですが、航空自衛隊に新しい戦術を指導し、同時に新しいことを学べることに刺激を受けています。」
すべてのATR訓練は、自衛隊と米軍が相互運用性を高め、地域の平和と安定を促すことにより、互いの能力や方法を理解することに貢献している。日米が共同で訓練することは、将来の日米協力への備えになる。なぜなら、必要不可欠な協力関係を容易にするために、訓練を実施し、関係を築いたからである。
「小松基地で一番重点を置いているのは、航空自衛隊と安全で建設的な二国間訓練を実施することです。」とマグワイヤ中佐。「この訓練は、自衛隊と共同で訓練し、お互いから学びあい、チームとして成長するという、他に類のない機会を我々に提供してくれます。」