米海兵隊岩国航空基地 -- 硫黄島(いおうとう)で3月21日、日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式が行われ、岩国基地所属の海兵第152空中給油輸送中隊(VMGR-152)の海兵隊員が輸送支援を提供した。今年は硫黄島の戦いから70周年を数える。
「VMGR-152は毎年、この式典を支援しています。」と話すのは、VMGR-152の機長、チャールズ・ケイシー大尉。「我々は海兵第三遠征軍(III MEF)隷下部隊として岩国基地に駐留し、通常は空軍が行う任務を行っています。」
通常、VMGR-152の任務は空中給油や低空空中投下であるが、太平洋地域では今回のような輸送も通常任務に含まれる。
この式典に出席する硫黄島戦の体験者は年々、少なくなっている。
「硫黄島での式典を支援できることは大変光栄です。」とケイシー大尉。「硫黄島の戦いは70年も前のことですから、この式典を今後も長く続けることは残念ですが、難しいでしょう。ですから、出席されている退役軍人の皆さんに対して敬意を表すことは重要なのです。」
この式典を支援した隊員と民間人は、摺鉢山(すりばちやま)で退役軍人と交流することができた。第二次世界大戦中、硫黄島の戦いで5人の海兵隊員と1人の海軍隊員がアメリカ国旗を掲げたのが、摺鉢山である。
「KC-130Jハーキュラス(ロッキード社製)のパイロットとして、世界中を飛び回っています。」とケイシー大尉。「ほとんどの場合、空港に着陸し、窓から外を確認し、また離陸します。ここでも同じだと思っていましたが、硫黄島では一泊し、島内で時間を過ごすことができました。普段よりも楽しい任務でした。」
VMGR-152の搭乗員、エリ・ウォーレス伍長によると、VMGR-152はこの式典の支援において極めて重要な役割を果たしている。
「我々の支援なしでは、退役軍人の皆さんが硫黄島で再会することはなかったかもしれません。」とウォーレス伍長。
式典に参加した海兵隊退役准士官のハーシェル・ウィリアムズさん(91歳)は、「お互いを敵国と呼んでいた人たちと一緒にこの丘に集まることができる現在の平和にとても感謝しています。彼らは決して私の敵ではありませんでした。彼らが誰なのかすら知りませんでした。私はただ、自分自身と母国を守っていただけなのです。」と話した。