米海兵隊岩国航空基地 -- 岩国基地、スクール・エイジ・ケア(SAC:学童保育)センターの職員と児童が1月23日、岩国市立錦清流(にしきせいりゅう)小学校を訪問し、日本とアメリカの学校の違いを学んだ。
この日、SACを案内したのは錦清流小学校の保護者。SACの職員と児童は各教室を訪問し、日本の小学校の授業風景を見学した。
「子供達の振る舞いが日米での最大の違いだと気づきました。」と話すのは、SACのプログラム・アシスタント、ダーケッタ・ワトソンさん。「日本の子供達はとても自制心があり、何をするべきか指示する必要がありません。何をするべきか理解しているし、何かをするように言われたら、不満を言わずに黙ってそれをします。」
SACのユース・カルチャー・スペシャリストのナミ・チェスターさんは、「日本の子供達はアメリカの子供と違って、自由に発言することは許されていません。そのため、秩序正しく見えるのです。」と話し、ワトソンさんに賛同する。
SACディレクターのマルセリーナ・ピアソンさんによると、「日本の子供達は規律を守れるため、日本の先生は自分の生徒を信頼することができ、そのような信頼関係のおかげで、多くの教育の機会を得ることができます。」
「家庭科の授業があることに驚きました。」とピアソンさん。「アメリカでは包丁、ガスレンジ、アイロンの使用などは安全上の問題があると考えられていますが、日本ではこのようなものを使用する場合でも、先生が生徒を信頼しています。」
ピアソンさんによると、「日本の文化では『自分のことは自分でする』傾向が強い。」という。
「先生も生徒も、自分達で教室を清掃することを知りました。」とピアソンさん。「アメリカのように教室を掃除してくれる清掃員はいません。」
ワトソンさんは、「今日のような経験を通じて、アメリカ人は日本文化を尊重することができます。また、自分達が得られるものに感謝し、それらは当然のことではないと考えられるようになります。」と話す。
「今日見た最大の違いの一つは、テクノロジーです。」とピアソンさん。「アメリカでは使っている電子ボードやコンピュータ、テレビなどのハイテク機器は使っていませんでした。教室で見た唯一の電化製品は小さな暖房器具だけでしたが、日本の生徒は私達よりも高い教育レベルを保っています。」
ピアソンさんは、「すべてが全く異なると感じたが、想像していた以上に似ている点があったことに驚いた。」という。
「似ていて驚いたことの一つは、先生と生徒の意思疎通の仕方です。」とピアソンさん。「アメリカでも先生が生徒と一緒に作業しますが、それは生徒の注意を惹くためです。日本の生徒は規律正しいので、日本の授業はどちらかというと具体的な手順を教えるためです。」
日米の教育の仕方は異なっているが、算数、国語(作文)、社会(歴史)、理科、体育など、日本の学校もアメリカと同じ教科を教えている。
「小学校で習字を習うのは、興味深いと思いました。」とピアソンさん。「アメリカで筆記体を教えるのと似ています。」
チェスターさんによると、日本の学校は午前7時50分から午後3時まで。これはアメリカの学校時間とよく似ているが、学年度と学期は大きく違う。
アメリカでは新学年を迎える前に生徒は10週間の夏休みが与えられるが、日本の夏休みは2~5週間である。
「日本の学校のスケジュールのほうがいいのかもしれません。」とピアソンさん。「夏休みが10週間もあるために、アメリカの子供達は前の年に学んだことを忘れてしまいます。」
ピアソンさんは、「今日体験したことの中で、アメリカの学校でも導入できるものが一つあります。」という。「それは、先生に対する尊敬の気持ちを大切にするということです。」