米海兵隊岩国航空基地 -- 陸上自衛隊の第102特殊武器防護隊、海兵第12飛行大隊(MAG-12)、基地消防隊が11月6日から9日の4日間、相互運用性の向上を目指し、岩国基地で「CBRNおよび危険物緊急対応訓練」を実施した。この訓練が実施されたのは今回が初めて。CBRNとは化学(Chemical)、生物(Biological)、放射性物質(Radiological)、核(Nuclear)の頭文字をとった略語である。
この訓練は、新しい訓練手順のための強固な協力体制を築き、MAG-12、岩国基地、陸上自衛隊の価値ある友好関係を育て、人道支援や災害復旧対応能力を向上することができた。
「この訓練の目的は、互いの戦術や技術、手順を実際に見て確認し、評価することです。陸上自衛隊は、我々米軍や米軍内の民間人緊急救援要員がどのように事案に対応するかを観察できます。」と話すのは、MAG-12、CBRN対応担当のジョナサン・デイビス准尉。
デイビス准尉は、「この訓練が焦点を置いているのは主に、各グループがどのように偵察任務を行うかを認識することです。」と話す。これにより、訓練に参加した全員が互いの能力への理解を深め、お互いの能力を強化することができる。
「陸上自衛隊や消防隊には我々にはない能力があり、逆もまた同じです。ですから、互いを理解し、一体となることで、陸上自衛隊、基地消防隊、MAGの全体としての戦闘態勢を拡張することができます。」とデイビス准尉。
4日間の訓練では、いくつかの緊急対応訓練が行われた。そのひとつは、生存者がいる場合の緊急事態である。基地消防隊はこのような状況を扱う訓練をしているが、陸上自衛隊は近づく権限を持っていない。何時間もかけて、陸上自衛隊は危険物を含む化学物質を効果的に探知し、犠牲者を救助することができた。
「これは日米同盟にとって非常に有益な訓練です。なぜなら、ストレスの多い状況下で協力して任務遂行にあたるのは、最終的に我々の関係がより密接になるからです。」と話すのは、第102特殊武器防護隊の除染小隊長、勝俣伸也二等陸尉。「この訓練を通じて、米軍と互いに支援しあう方法を学ぶことができました。」
勝俣小隊長によると、第102特殊武器防護隊は海兵隊にとってプラスになるという。「隣りあわせで訓練することで、私自身や隊員は、様々な運用場面で効果を発揮するための技術を学ぶことができました。」と勝俣小隊長。日米両国がコミュニケーション技術を向上させたことで、任務遂行を妨害する障害は少なくなった。
この訓練を通じて進歩したことで、参加した全員が更なる学びの機会に気がついた。デイビス准尉は互いに学びあった知識を活かして、今後も同様の訓練を実施したいと望んでおり、この訓練は成功だったと話す。
デイビス准尉は、「この訓練の結果、我々は共同で対応する能力を拡張できた。この地域で事案が発生した場合、第102特殊武器防護隊は即座に展開し、我々の能力を強化してくれます。これにより、基地の警備態勢は向上し、要求される任務を継続して遂行できます。」と話した。
写真1:11月7日、岩国基地内の消火訓練塔で煙が充満する部屋の中を歩く、陸上自衛隊の第102特殊武器防護隊の隊員。第102特殊武器防護隊、海兵第12飛行大隊(MAG-12)、岩国基地消防隊は、相互運用性の向上を目指し、岩国基地で「CBRNおよび危険物緊急対応訓練」を実施した。CBRNとは化学(Chemical)、生物(Biological)、放射性物質(Radiological)、核(Nuclear)の頭文字をとった略語である。(写真:アントニオ・ルビオ伍長)
写真2:11月8日、岩国基地で実施された「CBRNおよび危険物緊急対応訓練」で消火訓練塔から生存者を救出する、岩国基地の消防隊員。この訓練が実施されたのは今回が初めてで、陸上自衛隊の第102特殊武器防護隊、海兵第12飛行大隊(MAG-12)、岩国基地消防隊が参加した。CBRNとは化学(Chemical)、生物(Biological)、放射性物質(Radiological)、核(Nuclear)の頭文字をとった略語である。(写真:アリッサ・シュニング兵長)
写真3:11月8日、岩国基地で実施された「CBRNおよび危険物緊急対応訓練」で救出された犠牲者の処置をする、海兵第12飛行大隊(MAG-12)の隊員と陸上自衛隊の第102特殊武器防護隊の隊員。この訓練が実施されたのは今回が初めてで、陸上自衛隊の第102特殊武器防護隊、海兵第12飛行大隊(MAG-12)、岩国基地消防隊が参加した。CBRNとは化学(Chemical)、生物(Biological)、放射性物質(Radiological)、核(Nuclear)の頭文字をとった略語である。(写真:アリッサ・シュニング兵長)