米海兵隊岩国航空基地 -- 岩国基地の海兵隊員が8月14日、膝の高さまである土砂につかりながら、一日、岩国社会福祉協議会災害ボランティアセンターの支援活動を行った。8月5日深夜から6日未明にかけての大雨と、それに続く大型で強い台風11号による大雨で被害に遭った岩国市砂山の住居を清掃した。
8月5日深夜から6日未明にかけて山口県で発生した記録的な豪雨は、一時間で120ミリ以上の降水量を観測した。この豪雨により、山口県内各所で土砂崩れや浸水が発生し、死者を含む負傷者が出るなどの大きな被害をもたらした。
「今回の土砂崩れでは、大きな被害が出ました。岩国社会福祉協議会員や住民だけで何とかするのはとても大変です。ですから、ボランティアの方々の助けがとてもありがたいのです。」と話すのは、岩国市基地政策担当の桑原 健二部長。
この日ボランティアに参加した岩国基地隊員は30名以上。豪雨で被害を受けた住居の清掃活動に参加した。
「私たちはゲートとフェンスに囲まれた米軍基地内に住んでいますが、私たちも地域社会の一員なのです。」と話すのは、この日ボランティアに参加した司令部司令中隊(H&HS)の航空武器整備員、グラント・ドネリー兵長。「今日のボランティアは、被害に遭われた日本人の皆さんを助けるために基地の外に出かけることができ、ホスト国である日本や岩国のことを(隊員が)大切に思っていることを知ってもらう、いい機会になりました。」
桑原部長は、海兵隊員と他のボランティアによる働きは大きな違いをもたらしたと話す。
「海兵隊が被害地域のために申し出てくれたボランティアにとても感謝しています。」と桑原部長。「海兵隊が私たちの隣人であり、困ったときには協力し、状況をよくするために取り組むのを見て、大変うれしく思います。」
桑原部長は、「作業中の海兵隊員の肉体的な強さと強い意欲に、地元の人々は感心ていた。」と話す。
「海兵隊員の身体能力に感銘を受けました。」と桑原部長。「海兵隊員は十分な訓練を受けており、チームワークも見事です。効果的かつ迅速に物事を成し遂げる能力が高いように思いました。」と桑原部長。
ドネリー兵長は、「被害に遭った地域での作業は、泥まみれになり、匂いもきつく、疲れるものでしたが、それ以上に価値のある経験でした。」と話す。
「重労働でしたが、大きな意義を持つ一日でした。また機会があれば、今日のような活動は喜んで参加したいです。」と話した。
写真1:8月上旬の豪雨災害で被害を受けた岩国市砂山町の住宅で8月14日、岩国基地からボランティアで参加したフアン・ラミレス二等軍曹が、日本人ボランティアと一緒に土嚢に土砂を入れている。
写真2:8月上旬の豪雨災害で被害を受けた岩国市砂山町の住宅で8月14日、岩国基地から参加したボランティアの隊員と日本人ボランティアが共同で土砂の片付けをしている。この日は30名以上の岩国基地隊員が、豪雨災害復旧ボランティアに参加した。
写真3:8月上旬の豪雨災害で被害を受けた岩国市砂山町の住宅で8月14日、ボランティア活動の休憩時間に日本人ボランティアと腕相撲をする、アダム・ゴーディー一等兵。
写真4:8月上旬の豪雨災害で被害を受けた岩国市砂山町の住宅で8月14日、ボランティアに参加した(写真左から)アレックス・エスカンドン兵長、ドミニック・グリフィス兵長、ロベルト・アレヤノ兵長が側溝の泥を片付けている。