米海兵隊岩国航空基地 -- 岩国警察署、岩国税関支署、岩国海上保安署が11月22日、岩国港室の木岸壁で毎年恒例の岩国港テロ対策合同訓練を行った。
訓練は3機関が協力して行い、日本の国境沿いである水際で、テロの脅威への対処方法を実践してみせた。
岩国基地の憲兵隊とテロ対策担当部署の人員が見守るなか、日本の関係機関は様々な想定状況に対処する戦略を実践してみせた。
「岩国基地も日本の関係機関も、同じ二国間テロ対策グループに属しています。」と話すのは、岩国基地テロ対策担当官のアンドリュー・サミュエルさん。「私たちはテロ対策任務訓練で互いに助け合い、テロへの対策措置を向上させます。」
「基地の憲兵隊とテロ対策担当部署の人員がこの訓練を見学することは、岩国基地が日本の関係機関の任務を支援していることを示しています。」とサミュエルさん。
この日は、様々な訓練が行われた。
訓練の一つは海上保安署がテロリストが乗った船舶を追跡している間、銃撃戦が発生したというもの。訓練用の弾を使ってテロリストを逮捕し、船舶も拿捕(だほ)した。
「今日の訓練で見学したことや、テロが発生したときの対処方法について、大変感銘を受けました。」と話すのは基地憲兵隊長、ジェイコブ・ホスキンス大尉。
警察は、ガスマスクを被った人物がナイフと中身のわからない箱を持ち、着岸した船から岸壁に飛び出してきたという想定の訓練を行った。
山口県警本部機動隊はこの男を取り囲むと、男が撒き散らす中身が不明の化学薬品をよけながら、ナイフでの攻撃をかわした。
機動隊の一人が男を盾で強打すると、男はナイフを落とした。最後の抵抗をしようと、男は化学薬品の入った入れ物を機動隊に向かって投げ、逃走を試みた。だが、機動隊が即座に対応し、男の逃走を阻止。男は逮捕され、警察車輌へ連行された。
ホスキンス大尉は、「訓練中、機動隊の冷静な対処に感心しました。」と話す。
「この訓練を見学して、失望することはまずありません。」とサミュエル担当官。「この訓練を見学するたびに安心します。何も心配はいりませんし、日本の警察との連携が深まるほど、テロの脅威を阻止することができます。」
訓練の最後に、岩国基地の人員と岩国警察署員は握手をし、岩国の海岸はテロの脅威から安全に守られていることを確認した。
写真1:11月22日に岩国港室の木岸壁で行われた岩国港テロ対策合同訓練で、貨物船に乗り込む岩国海上保安署員。訓練における巡視中、海上保安署は敵の船舶と銃撃戦(訓練用の弾丸)となったが、警察署と税関支署との連携により、船舶と不審者を捕獲した。
写真2:11月22日に岩国港室の木岸壁で行われた岩国港テロ対策合同訓練で、不審者を逮捕する山口県警本部機動隊員。岩国警察署、岩国海上保安署、岩国税関支署がこの訓練を実施し、テロの脅威に対処する能力を示した。