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A Hagi Iwami Airport half marathon participant runs toward the finish line Oct. 20, 2013. Hagi is located on the western coast of Japan and overlooks the East China Sea.

Photo by Cpl. Benjamin Pryer

走るべきか走らざるべきか、それがマラソンだ

20 Oct 2013 | ベンジャミン・プライヤー伍長 Marine Corps Air Station Iwakuni-Japanese

時は紀元前490年。ギリシャがペルシャに勝利した時、ギリシャの使者であるフィリピデスは戦場から約25マイル離れたアテネまでの道のりを走り始めた。アテネに到着したフィリピデスは勝利を伝えると、その場で息絶えてしまう。この時の戦地がマラトン(マラソン)であり、この話は寓話であるとされているが、マラソンレースはこの寓話から生まれている。

現在、マラソンという名前は血みどろの争いや息途絶えるまで走り続けることとは関係なく使われているが、マラソンは簡単な競技ではない。

「みんながマラソンに参加するために外に出て、ランナーが道を流れるように走っているのはすごかったです。まるで人の海が道路を動いているような感じです。」と話すのは、海兵第12航空補給中隊(MALS-12)、メンテナンスチーフのケビン・レイン先任曹長。「最高の気分です。今日は、世界中でもほんの少しの人だけが『やり遂げた』と言えることを成し遂げたのですから。」

米海兵隊には、1976年に始まった海兵隊マラソンと呼ばれる独自のマラソンがある。これはバージニア州、アーリントンから海兵隊戦争記念碑までを走るもの。

アメリカにいれば海兵隊マラソンに出場するのは簡単だが、岩国基地にいる隊員が基地外のマラソン大会を見つけて参加するのは難しい。特に言葉の壁があるため、参加申し込みの手続きは簡単ではない。だが幸いにも岩国基地では、アイアンワークスジムのセンパーフィット課が、日本国内のマラソンに参加する機会を基地住人に提供している。

「自分の車で石見に来てまで、参加したいと思う基地住人はいないでしょう。」と話すのは、MCCSセンパーフィット課のタジマ・マイさん。「若い隊員の中には車自体を持っていない人もいますし、持っていても石見までどうやって行けばいいかわかる人がどれくらいいるでしょうか?萩は岩国の反対側に位置していますから。」

何年走っていても、マラソン大会に参加するための準備は継続していくもの。あまり長期間休んでいると、ランナーとしてのパフォーマンスが後退してしまう。

「タイ、韓国、バーレーン、エジプト、アテネのハーフマラソン大会で走ってきました。世界中で走っています。」とレイン先任曹長。「マラソン大会に参加したことで、自分が持っている弱さや食生活の問題がわかりました。ビールと一緒にバッファローウィングを食べるのが好きなので、正常な自分に戻り、走ることと自転車に乗ることに集中しなければなりません。岩国に赴任するときの引越しの間は、走ることを休まなくてはならなかったので、一ヵ月半ぐらいは走ることから遠のいていました。最近、また、走ることを再開できるようになりました。」

レイン先任曹長によると、世界中のマラソン大会は走るときに見る景色が違うだけで、大会の意味自体は変わらないという。

「大会は大会です。多くの大会に参加してきましたが、参加する人の体型、体の大きさ、人種、年齢はさまざまです。」とレイン先任曹長。「色々な人が大会に参加します。今日は若い選手、自分より年齢が上の女子選手、体格のいい選手に抜かされていきました。でも、大会である以上、全部いいことなのです。大会の終わりには、他の誰でもなく、自分が自分自身と戦ったことがわかるのです。」

タジマさんによると、基地内で開催されるマラソン大会はキンタイ・マラソンのみだが、地域のマラソン大会は毎週のように開催されているという。

タジマさんが基地住人と日本人をつなぐ仕事を始めて今年で3年目。

「これは私だけかもしれませんが、自然なことです。」とタジマさん。「イベントのチラシをもらって宣伝し、電子メールや電話で皆さんにお知らせします。申し込みを受け付けて、当日、現地にまで連れて行きます。日米の架け橋になれることがただ、好きなんです。私だけかもしれませんが。」

タジマさんは通常、参加するアメリカ人ランナーの申し込みや交通の手配などをしているが、最近行われた萩石見空港マラソンでは、彼女も選手として参加した。

「10キロを走ったのは今回が初めてです。」とタジマさん。「ハーフ・マラソンは長いですね。皆さんはどうやって完走しているんでしょうか。」

タジマさんによると、萩市では萩城下町マラソンが10月8日に行われれる予定。


写真1:10月20日、ゴールに向かって走る、萩石見空港マラソンの参加者(ハーフマラソン)。萩は日本海に面した山陰に位置している。

写真2:10月20日、萩石見空港マラソンで走る、海兵第12航空補給中隊(MALS-12)、メンテナンスチーフのケビン・レイン先任曹長(ハーフマラソン)。レイン先任曹長は、「今年に入ってハーフマラソンを走ったのはこれで7回目。ほかの6つはアメリカで参加した。」と話した。

写真3:10月20日の萩石見空港マラソン大会で、10キロ地点を通過した参加者たち。大会はハーフマラソン、10キロ、2キロのコースで行われた。

写真4:10月20日の萩石見空港マラソン大会で、空港のフライトラインを走る参加者たち。大会のコースは、空港のフライトラインからスタートし、市内を走る。

写真5:10月20日の萩石見空港マラソン大会で、水の入ったコップをつかむ司令部司令中隊、航空管制官のジャスティン・ハリス兵長。M CCS,センパーフィット課のリクリエーション・スペシャリスト、タジマ・マイさんによると、今年は17名の隊員がハーフマラソンに参加した。 

写真6:10月20日、日本人の子供とハイファイブをする、萩石見空港マラソン大会の参加者。大会では、必要に応じて医療アシスタントや食べ物を参加者に提供できるように、コースのいたるところにスタッフが待機していた。

写真7:10月20日、マラソン(ハーフマラソン)スタートを切る、萩石見空港マラソン大会の参加者。スタート地点には数千人もの選手が集まった。