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不測の事態に対応した岩国基地

29 Mar 2011 | アンドレ・カセレス=ソラーリ少佐、第36戦闘補給部隊司令 Marine Corps Air Station Iwakuni-Japanese

壊滅的な津波と現在も続く原子力発電所事故を引き起こした東北地方太平洋沖地震が3月11日に発生して一週間も経たないうちに、第36戦闘補給部隊(CLC-36)の海兵隊員、海軍隊員の少人数チームはオペレーション・トモダチ支援のために厚木基地へ派遣された。

その数時間内に、沖縄から様々な部隊の分遣隊が厚木基地に到着した。これら分権隊は、人道救済活動のために厚木基地へ飛来、または厚木基地から被災地へ出発する航空機の発着管理をする任務を与えられた。

これは、隊員34名の小グループにとっては大きな任務であった。私たちの仲間である日本人の命が我々の行動、何よりもスピードにかかっているため、この任務は隊員が全力で立ち向かわなければならない挑戦だった。

厚木基地では、厚木所属の中隊や部隊をアジア太平洋地域の他の航空基地(沖縄嘉手納基地やグアムなど)へ移動させる途中だった。また、厚木基地は自主避難の該当地域であるため、厚木所属の隊員の家族達はアメリカへと帰国していった。

このため、我々は事態をすぐに理解しなければならないこと、また、数日中に厚木から多くの人員が出ていってしまうため、厚木基地から支援を得るにはほとんど時間がないことを知った。

我々が厚木基地の駐機場を占有してから24時間以内に、統合機動部隊と信頼性の高い通信を確立した。そして、各地から寄せられた支援物資を受け取り、梱包し、航空機に積み込んだ。

任務の一部は、これらの巨大な物資やきつく梱包された荷物の中身を確認し、それらの物資を衣料品、乾燥食品、おもちゃなど、適切に分類することだった。

物資の中身を確認しているとき、私はその中に忘れることのできないものを発見した。これらの物資の中に、子供達が書いた「We pray for you. (皆さんのために祈っています。)」というメモ、おもちゃ、そしてテディベアまでもが入っていたのだ。

岩国基地や沖縄にいる子供が、何百マイルも離れている東北に慰めを必要としている子供達がいることを知り、寄付を入れる箱に喜んで自分のテディベアを入れている姿が想像できた。

他の物資には赤ちゃんの服、マタニティ用の服、毛布や靴などが入っていた。だが何よりも、これらすべての物資には何マイルもの距離、文化、言葉、宗教の違いを超えた友愛の情が詰まっていた。それは、我々がおそらく決して会うことのない人々に対する結束した愛情、希望の光、無償の愛のしるしだ。

仕事が大量にあったため、隊員は24時間体制で支援物資パレットを並べ替え、航空機へ積み込んだ。しかし数日後、隊員は寒さや疲労、空腹感に苦しんだ。だが、重要な任務を担っているという満足感とこれらの支援物資に込められた愛情が、隊員を突き動かした。できるだけ早くこれらの支援物資を被災地に届けなければならないことをわかっていた。

日本の皆さん、また岩国、沖縄、それ以外の世界のどこかにいる親切な家族の皆さんを失望させることはできなかった。新しく支援物資が届いたときほど、海兵隊員や海軍隊員が幸せそうにしているのを私は見たことがない。

仕分けされた物資を再梱包して、新たに到着した航空機にその物資を積み込むのは、時間の問題だった。

「やったぁ!まだまだ物資が届いているぞ。これは、、食料だ。すごいぞ!」という歓声を聞き、鼓舞された。また、グアムからはるばる航空機で送られた物資も届けられた。この航空機のロードマスターは、厚木基地に到着した海兵隊員が寄付を募っていることを、乗務員が聞いたと教えてくれた。

私は岩国基地コミュニティの皆さんがしてくださった寄付についてお礼を述べたい。寄付された物資は、我々の駐機場を経由したものもあれば、他の飛行場から届けられたものもある。だが一番重要なのは、これら物資が、この震災で被災した、本当に必要としている人たちの手に届いたということだ。

日本は美しい国だ。我々に住む家や場所を提供し、見知らぬ日本人でも私達に微笑んでくれたり、私達の子供達と遊んでくれる。私の娘は日本を自分の家と言っている。彼女はここ日本で、かくれんぼの遊び方を習ったのと同じように祈ることを学んだ。

日本に対してお礼を述べたり、我々の感謝の気持ちを表すためのこれ以上の方法は見つからない。

日本人が我々を必要としている現在の事態において、岩国基地コミュニティはすぐに寄付活動やキャンペーンを行い、行動してくれた。この記事を私が書いているのは、皆さんがしてくださった寄付活動は高く評価されて余りある行動であり、その寄付は被災者の皆さんに届けられたことを伝えたいからだ。前線に派遣された隊員であろうと、岩国で寄付をしてくれた人であろうと、岩国基地の住人は全員がこの活動に参加したことを知ることは、私達全員に誇りを感じさせてくれる。

岩国基地コミュニティの皆さん、ありがとう。


 
写真1
3月29日、世界中から届けられた人道救援物資の集積倉庫で働く岩国基地から派遣されたCLC-36の隊員。CLC-36の隊員に課せられた任務のには、物資を適切に分類するために中身を確認することだった。(海軍厚木航空基地)