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潮の満ち引きと共に悲劇を押し流す、漁業の町

7 Mar 2012 | ベンジャミン・プライヤー兵長 Marine Corps Air Station Iwakuni-Japanese

昨年の東日本大震災による津波で、宮城県石巻市の船越港から約350人の人々が海に流され、いまだに見つかっていない。

かつては家屋が建ち並び、港には漁船が停泊していたこの場所は、ひっそりと荒れ果てた姿になっていた。以前の生活はそこにはほとんどなく、数軒の建物が建っているだけだ。

だがこの港には、岩国基地のボランティアが地元の漁船整備士を支援して、彼の仕事とこの荒廃した町に新しい生活を運んできた。

「私たちが重点を置いているのは、震災前の作業所で被害にあった機械を修理して、漁船整備士の方が仕事を再開できるように支援することです。」と話すのは、岩国基地ボランティアのロバート・シェウさん。「ここに来た最初の二日間は大雨でみんなずぶ濡れでしたが、それでも働きました。日本人の皆さんも我々がした仕事に好印象を持ってくれたと思います。」

ボランティアは古い作業所を取り壊し、再利用できる金属を取り出した。ほとんどの破片は手で持ち上げることができたが、地元の協力でフォークリフトとクレーントラックが提供され、設備の大きな部分はこれらで取り除いた。中でも注目すべきは、津波と時間の経過のために錆びてしまった機械が回収可能であり、ほとんどが価値があるということだった。

ボランティアは価値のあるものを再生した後、リサイクル可能なものは新しい整備作業所の隣に集め、港の波止場にあるごみや瓦礫を片付けた。

この日予定していた仕事はこれですべてだったが、ボランティアは埠頭そばにある鳥居の二枚の大きな石版を見つけた。彼らはトラックを使ってこの石を動かし、鳥居の残骸があるところまで500メートル以上動かした。

「現地の被災者の皆さんは私たちの活動すべてにとても感謝して下さり、食事や飲み物を勧めてくれました。自分たちのしていることが皆さんの生活によい影響を与えているのだと知ることができました。」とシェウさん。

「ボランティア活動をする場所に到着してから帰るまで、常に忙しく作業をしていました。だから、(活動をした)場所にいる一瞬一瞬が、被災者の皆さんの生活を立て直すために役立っているのだと感じることができました。」


写真1
3月7日、船越港でクレーンで吊り上げるために古い機械を整える岩国基地ボランティアのミゲル・リベラさん。ボランティアは以前の作業所から設備や金属を回収し、波止場周辺のごみや瓦礫を片付けた。

写真2
3月7日、船越港近くの神社にあったと思われる鳥居の残骸のそばに(同じ鳥居の)二枚の石版を置いている岩国基地ボランティア。ボランティアは以前の作業所から設備や金属を回収し、波止場周辺のごみや瓦礫を片付けた。