米海兵隊岩国航空基地 -- 米海兵隊岩国航空基地に駐留する第36戦闘兵站中隊(CLC-36)は、第三海兵遠征軍(III MEF)、第三海兵兵站群(3rd MLG)、第37戦闘兵站連隊(CLR-37)の隷下部隊であり、岩国基地やIII MEFにとって必要不可欠な部隊である。CLC-36はさまざまなサービ スを提供し、岩国基地や大局であるIII MEFのために、人員、装備品の修理、物資など、広範囲に及ぶ問題の解決に貢献している。
「CLC-36の海兵隊員は日々の業務として、岩国基地のテナント部隊に対し、一 般支援兵站業務を提供している。」と話すのは、CLC-36指揮官のジョン・ハント大尉。「この一般支援兵站業務は艦隊支援プログラム(FLP)への直接配属から、訓練や演習の増強まで、多岐に渡る。例えば、FLPへの直接配属では、郵便局、海兵隊施設内売店(MCX)、法務部、物流管理事務所(DMO)などの部署へCLC36の隊員を派遣している。また、CLC-36に所属する多くの整備員(エンジニア、 車両輸送、兵器係、砲手など)、装備品(電気、冷蔵、浄水など)、搭載業務、通信業務、供給業務、医療従事者を訓練や演習に派遣し、増強を図っている。」
CLC-36が提供するこれらの兵站業務のおかげで、岩国基地は修理や装備品の支給が可能になり、また、海兵隊員は必要な訓練が確実に受けられるようになっている。CLC-36はDMOを通じて、海兵隊の兵站コマンドやシステムコマンドから新規装備品を支給し、岩国基地内のすべての部隊が任務遂行に必要な装備を入手できるようにしている。CLC-36はまた、食料の保管と配給も監理しており、岩国基地で屋内退避命令が出た場合や野外訓練など、食料供給が制限される状況でも対応できるようにしている。最後に、岩国基地にある屋内模擬射撃訓練(ISMT)システムはCLC-36が維持管理している。岩国基地にはライフル射撃場がないため、岩国基地所属の海兵隊員は、ISMTシステムを使って様々な兵器システムの訓練を受けている。
CLC-36は岩国基地の任務即応態勢を支えているが、同時にIII MEFに貢献することによって、それ以上のことをしている。
「III MEF内でのCLC-36の役割 は、3rd MLGの分遣隊として機能し、兵站業務に関する6つの基本的機能を、 岩国基地に複合的に提供することである。」とハント大尉。「我々は一般支援兵 站業務を提供することで、第171海兵航空師団支援中隊(MWSS-171)のような 第12海兵飛行大隊(MAG-12)の直接支援部隊の能力を拡大する、フォース・ マルチプライヤーとして機能している。」
CLC-36はまた、岩国基地に駐留する海兵隊部隊の中で唯一、エンジン、発動機、変速機の交換を許可されている。これらの交換整備はCLC-36の中核業務のひとつである。つまり、岩国基地の他の部隊は、自分たちだけではできない 整備や修理をCLC-36に定期的に依頼 しているのである。このようなサービスをCLC-36が提供しているおかげで、III MEFの支援部隊は迅速かつ確実に、装備の修理や供給が受けられる。
CLC-36は岩国基地およびIII MEFにおける訓練、修理、供給網の統合部門である。これは、岩国基地のどの部隊もできないことを成しえる能力をCLC-36が持ち合わせているためである。