米海兵隊岩国航空基地 -- 事故が起きる可能性を高める状況や危険は毎日出現する。岩国基地においては、このような危険性は飛行場や港にあることがほとんどである。長時間にわたる勤務、夜間シフト、重機など、これらすべてが職場で発生する事故の可能性を高めることにつながる。
2021年11月29日、 岩国基地安全部が初めて「海兵隊員のための地上安全講座（GSM）」を開催した。
2週間のこの講座は海兵隊訓練および教育司令部 （TECOM）が実施しているもので、受講対象者はフルタイムまたはそれに準ずる勤務体制で地上安全にかかわる基地隊員や民間人。このような人員に労働安全衛生（OSH）訓練を提供することで、基地の安全を高めることがねらい。「この講座は岩国基地の安全文化を強化するための最初の一歩です。」と話すのは、岩国基地でこの講座の講師を務めるデニス・ガマッドさん。「下士官から将校までの各職場の指導者は、それぞれの職場における安全に関する方向性を決定し、職場安全の重要性を強調する立場にあります。」
この講座では、地上安全管理者や担当官として勤務する人員に対して、部隊レベルで米海兵隊OSHプログラムを管理するための基本概念や技術・技法を教えている。すべての部隊には地上安全管理者または担当官を置くことが求められており、その職に就いたものは90日以内にGSM講座を修了しなければならない。OSHプログラムの講座には、産業衛生、職場での危険認識、安全評価、リスク管理など、安全に関する項目が含まれている。
ガマッドさんによると、「この講座が岩国基地で開催されることで、講座受講のために人員が出張する必要がなくなった。そのため、基地における安全環境の維持が容易になった」という。
TECOＭからの資金提供によって開催されているこの講座を岩国基地で開催するにあたって、岩国基地安全課の指導者は、3万ドル寄付した海兵隊基地コマンドの安全課などを含む岩国基地以外の安全課との連携、協力が必要だった。
「この講座はほんの一部に過ぎません。」とガマッドさん。「指導者は、それぞれの職場における安全に関する方向性を決定し、安全の重要性を強調する必要があります。」