米海兵隊岩国航空基地 -- 海兵輸送中隊岩国分遣隊(VMR DET)が7月19日午後、日本列島上空をUC-12W(C-12)で飛行し、2名の隊員を輸送する旅客輸送任務を遂行した。
「インド太平洋軍(INDOPACOM)担当地域(AOR)の地理的範囲と現在進行中のパンデミックのため、岩国基地司令部司令中隊(H&HS)はC-12を運用して、西太平洋戦域の12以上の国々に対して時間的制約のある兵站支援を提供してきた。」と話すのは、H&HS司令のジョナサン・ハッチソン中佐。
C-12はプラット・アンド・ホイットニー社製PT6a-60Aターボプロップエンジン2基を搭載している。このエンジンは総重量7,755キログラムまでの貨物を搬送可能で、2,345海里の範囲を飛行可能。搭載される貨物の種類や乗客にもよるが、燃料満タンの状態でC-12は7時間の飛行が可能で、2名のパイロットと9名の乗客を輸送可能。
「C-12の構造は軽量かつ廉価でありながら、高い信頼性と安定性があるため、米海兵隊と米海軍は定期的にこの航空機を使用している。」と話すのは、輸送航空機長のダグラス・マレー少佐。「輸送中隊分遣隊としての我々の任務は、優先度の高い乗客や貨物を輸送することである。他の航空機と比較すると、C-12のおかげで我々は多くの場所へ飛行できる。他の航空機ではその大きさのせいで飛行できない場所が多くあるが、C-12のおかげで我々はそのような場所へも飛行することができる。」
VMR DETは昨年、新型コロナウイルスの検査用品や医療従事者を輸送した。パンデミック発生後、最初の数か月間、太平洋地域における検査の大半は韓国と米海軍厚木航空施設で実施されており、VMR DETは毎週または隔週で検体を岩国基地から輸送していた。陽性者を隔離して岩国基地住人の健康と即時運用性を保つため、検査結果を適時、岩国基地に知らせることは非常に重要な任務であった。
VMR DETの航空輸送乗務員であるテイラー・アルマンド伍長は、その役割について、「日本に駐留中に多くの場所へ行けるこの仕事を楽しんでいます。韓国、グアム、硫黄島や日本の他の場所へ行きました。自分のコミュニティの人々を必要な場所へ搬送することで、人々を支援することができています。基地によい影響を与えていることを実感できるのは、最高の気分です。」と話す。
海兵隊員がINDOPACOM担当地域における艦隊運用と海軍作戦を維持できるよう、INDOPACOMは国防戦略と海兵隊総司令計画策定指針・計画指導書を支援する有事対応計画の一部として、C-12と類似の航空機を運用している。
このような任務は、INDOPACOM担当地域における艦隊運用と海軍作戦の維持に必要不可欠であり、C-12を兵站支援に必須の航空機たらしめている。