米海兵隊岩国航空基地 -- 航空機デモンストレーションや温かい食べ物、冷たい飲み物、そして日米の隊員たちは40年以上もの間、1日の航空ショーに訪れた人たちに新しい体験を提供し、心に残る思い出を作ってきた。何年もの間、数世代に渡る伝統となってきた航空ショー。それが第43回海上自衛隊/米海兵隊岩国航空基地フレンドシップデー2019である。
「フレンドシップデーは今年で第43回を迎えます。」と話すのは、フレンドシップデーのリード・プランナーを務めた、岩国基地、航空安全担当官のジェイコブ・ビラップス大尉。「フレンドシップデーは毎年開催され、米軍隊員と自衛隊員とが培ってきた密接な関係を一般の皆さんに示してきました。岩国は日米間の強い絆を表す小さな宇宙です。毎年、日本人の隣人の皆さんと一緒に、この素晴らしい関係を称えられることを楽しみにしています。」
この日は様々な人々が岩国基地への道を埋め尽くした。およそ16万5千人の航空機ファンや将来のパイロットたちが類まれな歴史に残る航空ショーを見ようと、海兵隊では唯一の軍民共用空港の滑走路へ続く道を歩いた。
「今年の航空ショーでは、米海軍のF/A-18デモンストレーション・チームと米空軍のC-17デモンストレーション・チームが初めて参加してくれました。」とビラップス大尉。
第5空母航空団以外にも多くの歴史的パフォーマンスが繰り広げられた。陸上自衛隊ラぺリング、米空軍F-16デモンストレーション、ウィスキー・パパとアストンマーティンによる航空機対自動車レース、F-35ライトニングIIによるデモンストレーション、海兵空陸任務部隊(MAGTF)によるすべての要素が詰まったデモンストレーションなど。
ビラップス大尉によると、フレンドシップデーは日本で最大の航空ショーの一つであり、世界でも珍しい航空ショーのひとつだという。岩国基地の航空ショーは多くの人が訪れるイベントだが、まだ地域のイベントとしての雰囲気を残しており、基地と日本人コミュニティーは毎年楽しみにしている。
この日、福山市から訪れた双子の兄弟ヤハシ・コウダイくんとケイスケくんは「オスプレイやF-35のような色々な飛行機を見ることができるので、フレンドシップデーは楽しい」と話してくれた。
二人が飛行機を好きになったのは、若い時にハンググライダーをやっていたおじいさんの影響だと話してくれた。
別の航空ショーにも参加しているタケナカ・ヒロシさんは岩国のフレンドシップデーに3年通うベテラン。タケナカさんはマッハに近いスピードを出すF-16の写真撮影をするつもりだと興奮気味に話してくれた。家族と一緒に訪れたタケナカさんは、フレンドシップデーへの愛情を示すため、持ち物に日米の国旗をつけて参加していた。
フレンドシップデーの本質は、飛行場で開催された航空ショーよりずっと大きなものである。この航空ショーのために海上自衛隊、岩国市、岩国基地の間で何か月もの間、調整してきた。
「岩国市との関係、また自衛隊との関係は、フレンドシップデーや岩国基地の日々の任務の成功には欠かせないものです。」とビラップス大尉。「日米二国間の協力がなくては、フレンドシップデーの開催はできなかったでしょう。また、我々が一緒にしたようには効果的に運用できなかったでしょう。我々は、このイベントの成功と日米の成功を確かなものにするために、ここ岩国で培われた強いきずなを誇りに思っています。」
これまでの伝統を維持すること、そしてフレンドシップデーを新しい段階に引き上げることは、日米関係をより強固なものにし、将来に門戸を大きく開き続けることになる。
「米海兵隊岩国航空基地司令としてフレンドシップデーに三年間携わることができ、格別の喜びを感じてまいりました。」と話すのは、岩国基地司令、リチャード・ファースト大佐。「私が岩国を離れてもフレンドシップデーの伝統が末永く続き、日米同盟を強固にした互いを尊敬しあう気持ちや協力しあう気持ちにフレンドシップデーがこれからも光を当てていくことを願っています。岩国基地は米海兵隊の中でまさに王冠のように燦然(さんぜん)と輝く存在ですが、そのことを今日、実際に見ていただけたと思います。関係各所のご尽力と、私にとって最後のフレンドシップデーを特別なものに仕上げてくださったことに感謝申し上げます。」