米海兵隊岩国航空基地 -- 2016年4月18日、日本国内で初めて、MV-22Bオスプレイ2機が人道支援および災害復旧支援のため派遣された。
派遣されたオスプレイは米海兵隊普天間航空基地に配備されている第31海兵遠征部隊(31thMEU)、第265海兵隊中型ティルトローター機飛行隊(VMM-265)所属の2機。地震が発生した熊本地方で行われている日本政府による救援活動を空輸作戦で支援するため、普天間基地で準備を整えた7時間後に岩国基地に到着した。
「我々が日本にいる間、何かお役に立ちたいと望んでいます。多くの物資を輸送し、今現在、支援を必要としている方々を助けたいです。」と話すのは、VMM-265、オスプレイのパイロット、グレイ・ギッシュ大尉。「支援を申し出られることや、必要とされるどのような方法でも人々を助けられることを誇りに思います。我々の中隊が支援を要請されたことは大変嬉しいです。」
VMM-265は岩国基地を出発後、陸上自衛隊高遊原分屯地に到着。高遊原分屯地で水、毛布、日用品などの救援物資を積み込んだ後、熊本県南阿蘇村にある白水運動公園へ物資を輸送した。
自衛隊と民間による救援活動に対し、在日米軍が迅速かつ統合的な支援を提供できたのは、長年に渡る日米同盟が重要な役割を果たしたからである。
「地震による被害を判断して、被害のあった地域に物資を運ぶために離発着できる場所を見つけ、状況全体を把握し、そのために我々が何をする必要があるかを理解するため、オスプレイには海兵遠征部隊司令も搭乗していました。」と話すのは、VMM-265、オスプレイのクルーチーフ、ザカリー・シャルテス兵長。「現地へ行き、状況を改善するために支援できることを切望しています。地震で被害が出たことはとても残念ですが、人々を助けられることは嬉しく思います。」
MV-22Bオスプレイは強襲作戦用ヘリコプターの米海軍CH-46Eシーナイトの後続機として設計された中型機。オスプレイはヘリコプターとしても、ターボプロップ機としても運用でき、旧型のCH-46Eと比較すると速度は2倍、航続距離は4倍、搭載量は3倍となっている。今回のような人道支援および災害支援に非常に適した航空機である。