米海兵隊岩国航空基地 -- 周防大島町の陸上競技場で10月1日、日米子供サッカーが開催され、岩国基地住人と地元の日本人が集まった。
良好な日米関係を維持するため、このイベントではサッカーを通じて言葉の壁を乗り越え、体を使ってコミュニケーションを図ることを子供たちに学んでもらうことを目的としている。
日米文化をつなぐ架け橋となるこのイベントを見学しようと、岩国基地司令官も出席した。
「この日米子供サッカーは新しい友達を作る絶好の機会です。」と岩国基地司令、リチャード・ファースト大佐。「スポーツでは、仲間の選手と協力したり、理解しあうために通訳は必要ありません。日米の地域社会が関係を深め、つながりを作るのにスポーツ交流は効果的な方法です。」
各チームは、日米の子供たちが入った混合チーム。このイベントを目一杯体験するため、各チームにはそれぞれの国の監督と通訳が付き添った。
「日本とアメリカは良好な関係を維持しています。」と話すのは、シイキ・タクミ周防大島町長。「子供たちがお互いに更なる成長をし、言葉の壁を乗り越えて新しい友達を作ってほしいと願っています。」
子供たちはサッカーの試合前のウォーミングアップとして、いろいろなゲームを行った。
輪になって集まると、『ドロケイ』と呼ばれる警察チームと泥棒チームに分かれて遊ぶ鬼ごっこでウォーミングアップ。このゲームはアメリカでは「コップアンドロバーズ(警察と泥棒)」と呼ばれている。
「ゲームや試合をするために大島に来て、楽しい時間を過ごせました。」と話すのは、基地チームの監督を務めた、岩国基地航空安全担当官のダスティン・マン大尉。「日米の子供たちが一緒に楽しく笑いあっているのを見て、私も本当に楽しかったです。」
ウォーミングアップで十分にアドレナリンがでたところで、子供たちは試合の練習を始め、広さの違うサッカー場でシュートを正確に決められるかを試した。お互いを応援しながら、子供たちはディフェンスに見立てた三角コーンをすり抜け、30メートル先からゴールめがけてシュートした。
日本の子供たちと同じチームで試合をすることは、アメリカの子供たちに初めての体験をする機会を与えてくれた。
「日本人が従っているルールの中には、うちの子供たちは使っていないものもありました。」とマン大尉。「日本の子供たちがやっている練習や、これらのルールをうちのチームでも使うようにして、自分たちの練習でもこのようなルールを取り入れていこうと思います。」
何度か練習した後、子供たちはそれぞれのチームに分かれ、サッカー場でこの日を締めくくる親善試合を繰り広げた。
「日米の子供たちが通訳を必要とせずに、サッカーの試合ができることはとても特別なことだと思います。」とマン大尉。「スポーツは世界共通の言語ですから、言葉を交わさなくても、子供たちは試合で自分が何をするべきかがわかるのです。」
日米子供サッカーは、岩国基地と日本の地域社会の間にある壁を乗り越える一つの画期的な出来事になる。
「日米それぞれのコミュニティから参加してくれた皆さん全員に感謝したい。」とファースト大佐。「今日の交流行事は何年にも渡り、素敵な思い出として残るでしょう。」