米海兵隊岩国航空基地 -- 航空自衛隊、第2高射群が8月29日、岩国基地で地対空誘導弾ペトリオット(PAC-3)展開訓練を実施した。
PAC-3は地対空誘導弾防衛システム。あらゆる自然環境下における運用で、広範囲かつ高高度において高い迎撃能力を提供する。
この訓練は強固な日米同盟を表し、航空自衛隊の多様な防衛能力を在日米軍基地で即時展開できることを示す。
「我々のパートナーである自衛隊員と一緒に多くの訓練を実施しています。」と話すのは岩国基地、運用副部長のロバート・ブオロ中佐。「岩国基地はこの地域におけるハブ空港であり、また海兵隊にとって戦略的な位置にありますから、ここを訓練に使用することは自然なことです。また、米軍と自衛隊が協力して働くことができることを証明したいと思います。この訓練を実施することにより、自衛隊員が岩国基地に来て、所定の位置について運用可能な態勢を整え、システムを使用可能にするために必要な時間が早くなるため、米軍と自衛隊の相互運用性が向上します。」
この訓練は日米間の防衛協力を拡張し、長年にわたる自衛隊と米軍のパートナーシップを強化しながら、戦術部隊は相互運用性を向上できる。
PAC-3は地上部隊を防衛し、新型航空機から巡航ミサイルや戦術弾道ミサイルなどの重要な資産を防衛する。
訓練では、航空自衛隊員がPAC-3、AN/MPQ-65レーダー装置、アンテナ・マスト・グループを岩国基地に移送し、展開した。
「日米両国は安定した弾道ミサイル機能と任務遂行能力を持っています。」とブオロ中佐。「ですが、どんな有事にも対応できるよう、これらミサイルやレーダー装置などを移送、展開し、米軍や自衛隊の部隊を再展開する訓練を実施することは、非常に大きな価値があるのです。そうすることで、日米同盟の順応性を高め、日米両国および周辺地域に安全保障を提供するという共通の任務を果たすための日米の協力態勢が向上します。」
ブオロ中佐は、「この訓練で最も価値があることは、自衛隊員と直接会い、今後の訓練を発展させるために必要な関係を築くことです。」と話す。
航空自衛隊、オオクボ・ユイ二等空尉は、「不慣れな場所でこの訓練を実施することは、PAC-3を効果的に操作し、展開する能力の強化につながります。このような訓練をもっと実施したいと考えています。」と話した。
「米軍基地で訓練する機会は多くありませんから、とても意味深いものになりました。」とオオクボ二等空尉。「自衛隊基地での訓練よりも、違う場所で訓練することで、操作能力を向上できます。ほとんどの自衛隊員にとって、岩国基地での訓練は初めての体験です。今後もまた、同じような機会を持つことができれば有難いです。この訓練は素晴らしい成果をあげたと思います。」