米海兵隊岩国航空基地 -- 6月2日、岩国基地、アイアンワークス・スポーツコートで2012サマースラムベンチプレス大会が行われ、基地住人や地元の日本人がその力と強さを試した。
「この大会は、ベンチプレスを競うパワーリフティング大会です。」と話すのは、マリンコーコミュニティサービス(MCCS)のアスレティック・ディレクター代理、ジョン・バルタザール三世さん。約28名の男女が大会に参加し、男女別、10のカテゴリーに分かれて競った。
今年の大会の参加者数は、前回に比べて驚くほど多かった。
「とても満足しています。」とバルタザールさん。「前回の大会と比較して、3倍も参加者が増えました。」参加選手のほとんどが基地外の日本人選手だったが、基地住人や隊員も、この大会への出場に興奮していた。
「大会に参加するのは、今日で二回目です。」と話すのは、165パウンド(約75キログラム)級のダニエル・ヤング選手。「日本人選手と大会で競うことができて、嬉しく思います。日本人選手と交流するのは多くのことが学べて、楽しいです。」
参加選手たちは、同年代の選手たちとの競争以上にやる気になったかもしれない。選手たちは自分自身とも闘わなければならない。自分の記録や、これまでに達成したこと以上の結果をこの大会で出せるかもしれないという可能性が、選手にやる気を起こさせた。
「この大会に参加するのは優勝するためではありません。」とヤング選手。「自分自身との闘いのためです。初めて参加する選手であれば、自身の実力がどの程度かを知るためです。」
ベンチプレスのような個人競技をする場合、自身の動機付けだけでは十分でない選手もいる。「海兵隊員の多くは恥ずかしい思いはしたくないと考えています。」とヤング選手。「彼らに大会に参加するように呼びかけています。なぜなら、これは自分との闘いだからです。うまくやる必要はありません。ただ、参加してもらうように働きかけます。」
選手の中には、隊員の参加人数よりも、女子選手の参加が少なかったことを気に掛ける人もいた。
「もっと女子選手が参加してくれたら良かったのにと思います。」と話すのは、131ポンド(約60キロ)級で優勝したタカバヤシ・サヤカ選手。タカバヤシ選手は、「男子選手に比べて女子選手の参加が少ないのは、フリーウェイト(ウェイトトレーニング)より、マシンを使って筋肉を鍛えるほうがいいと思っているからです。」と話す。
「女子選手は自分たちがどれくらいの実力があるかを知りません。今までやったことがないからです。」とタカバヤシ選手。ベンチプレスは、自分がどれくらいの力があるかを測定する基本的な方法のひとつだ。どれだけのベンチプレスを持ち上げられるかという質問は、ウェイトリフティングの会話をしているときに良く出てくる話題だ。これは選手たちが自分自身に問い続ける質問であり、自分自身の力を測るための質問だ。
写真1
2012サマースラムベンチプレス大会で、47.5キログラム(104.5ポンド)の重量を持ち上げる準備をしているタカバヤシ・サヤカ選手。約28名の選手が参加し、10のカテゴリーに分かれて実力を競った。
写真2
2012サマースラムベンチプレス大会で、132.5キログラム(291.5ポンド)のウェイトを持ち上げる前にストレッチをする、ダニエル・ヤング選手。約28名の選手が参加し、10のカテゴリーに分かれて競った。