米海兵隊岩国航空基地 -- 8月22日に行われた米海兵隊岩国航空基地司令官交代式をもって、岩国基地指揮権がリチャード・ファースト大佐からランス・ルイス大佐へと譲渡された。
交代式は、岩国基地住人、日本人従業員、米軍隊員、自衛隊員、そして15社の日米報道関係者が見守るなか、岩国基地内の駐機場で行われた。
2016年6月に司令官に就任したファースト大佐は基地の大きな変遷を見届けてきた。その変遷とは、愛宕山に造成された米軍用住宅地、医療施設、海兵隊基地では最大クラスのマリン・コー・エクスチェンジ(MCX)、滑走路の沖合移設などが含まれる。
ファースト大佐在任中、第5空母航空団(CVW-5)が米海軍厚木航空基地から岩国基地へと移駐した。既に基地を共同使用していた海上自衛隊第31航空群(FAW-31)と厚木から移駐してきたCVW-5により、岩国基地は真の二国間の合同施設となった。
「一言で言うなら、岩国基地での変化は大きなものだったということになるでしょう。」とファースト大佐。「もちろん、私の前任者であるブシェー大佐は非常に高いパフォーマンスを出してくれる状態で岩国基地を引き継いでくれました。ですが、大きな変化が起ころうとしているときでもありました。基地司令として在任中の3年間、CVW-5の移駐完了やF-35、E-2Dの配備など、多くの変化も起こり、3,500人の人員が増加しました。とても楽しく、刺激的であると同時に、もどかしい思いをすることもありました。ですが、海兵隊員、陸軍隊員、海軍隊員、空軍隊員の諸君や、基地を支援してくれる日米民間人の皆さんのおかげで、任務を果たすことができました。」
ファースト大佐は岩国基地離任後、米海兵隊基地司令部で運用部長としての勤務が決まっている。
基地指揮権譲渡完了後、ルイス大佐が出席者の前であいさつをした。
「皆さん、間違いなく、岩国基地は国防総省の中で最も重要な基地であり、最新の設備を備えた基地であります。」とルイス大佐。「(駐機場の)外にある航空機や建物を見てください。皆さんが今いる建物はすべて新しいものです。航空機やレンガ、モルタルでできた施設があり、多くの戦闘能力を備えています。もちろん、航空機や施設では戦いに勝つことはできません。戦いで勝利するのは人なのです。この基地の戦闘力である海兵隊員、陸軍隊員、海軍隊員、空軍隊員の諸君、そして日米民間人の皆さん。皆さんの司令官になるということは身の引き締まる思いであると同時に、光栄なことだと感じています。」
ルイス大佐が日本、もっと言えば岩国に駐留するのは今回が初めてではない。ルイス大佐は2012年から2014年までの間、司令部司令中隊の司令官として岩国基地に駐留していた。交代式でルイス大佐は、岩国への移動は家に帰ってくるような感覚だと話した。
岩国基地へ移動する前、ルイス大佐はイギリス常設統合司令部で中東におけるイギリス軍事活動の企画官として勤務していた。
ルイス大佐には防衛功績章、功績章(2度受章)、航空英雄勲章(2度受章、V記章付)、航空攻撃勲章(8度受章)、海軍海兵隊称揚章(2度受章、V記章付)、海軍海兵隊功労章、戦闘行動章が贈られている。また、2,800超時間のF/A-18A, Dでの飛行を含む3,400超時間の飛行経験がある。